前回説明したこだわりの食材を使った醤油の元となる麹。
こちらをいよいよ創業から130年ずっと使用される吉野杉の巨大桶で寝かせる工程に入ります。
こちらが吉野杉の桶
といっても上から見たらよく分かりませんね笑
はいでは下からの写真!
壁面を見てみると一見すると汚れているように見えますが実はこれ桶に代々住み着いている微生物なんです。
この吉野杉の微生物達が発酵する醤油の風味を決めるそうです。昔は醤油の蔵一つ一つに微生物達が住み着き、ワインのテロワールのように蔵独自の風味があったそうです。
現在流通している多くの醤油はステンレスの容器で寝かせているので当然ステンレスの桶には微生物は住み着きません。
こちらの桶は釘を一本も使わずに組み立てられており、現在の技術でも醤油が漏れずにこのような巨大桶をつくるのは難しいそうです。昔の職人さんすごい!!
空の桶、白いカビのように見えますがこちらも全て130年この桶に住み続ける有用な微生物でこれが本来の醤油の姿なのです。
日光を浴びてぷくぷくと気持ちよさそうに発酵しています。
足立醸造さんではこちらの桶で約1年半麹を熟成させます。
大手の醤油メーカーは無理やり温度を高くして数週間~3ヶ月ほどで仕上げてしまいますが足立醸造さんでは室内には空調設備は一切なく、完全に多可町の自然の気候に任せてじっくり1年半寝かせます。まさに天然熟成!!
『一日3回ほど発酵のお手伝いとしてこちらの棒で底から混ぜます』との事。大手メーカーではポンプで自動で混ぜるそうですがそれだと大豆が潰れてしまうので手作業で混ぜるようです。
足立さんがおっしゃっていたこの『手伝う』という表現が、醤油は食材、微生物、気候等自然の力で作っているという想いの表れのような気がします。
こうして1年半吉野杉で寝かされた後にビン詰め後出荷されます。
最後に足立さんがおっしゃっていた言葉
『足立醸造で美味しい醤油が作れたのは、一番は水に恵まれたからです』
帰り際に寄り道して杉原川へ。こちらの清流の地下水を足立醸造さんでは使用されています。このように真面目に130年自然と向き合って醤油作りをしてきた足立醸造さん。見学に伺いさらにこの食材に惚れ込んでしまいました!!
足立さんご丁寧にありがとうございました!!この醤油で絶対美味しいラーメン作ります!!